NEXT HORIZON・Shu Land Annexフォトギャラリーブログ・オダギ秀の眼差しとモノローグ。

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葉陰。 23:55




覗くと、菩薩が、何やら考えておられた。
そこでは春の風も入らないのではありませんか? と問うと、
それが定めです、と答えられたような気がした。
苦しくはないのですか? と問うと、
時には春の風が吹きましたから、と答えられた気がした。
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帽子。 23:54




観音堂の横に、暖かそうな帽子を被った水子地蔵さんがおった。
時折、まだ春になりきらぬ風が、風車を回して行く。
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パッチワーク。 23:54




冬枯れた田圃の傍らに、小さなお堂があった。
覗いてみると、子安観音さまがおられる。
お堂には、綺麗なパッチワークの垂れ幕が下がっていた。
犬連れた年配のご婦人が通られたので「いい幕ですね」とご挨拶したら、年に二回集まって架け替えるのだそうだが、メンバーがもう六人になってしまって続けられるかな、と、でも、楽しそうに話してくださった。
傍の梅は満開だ。
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ビスケット。 23:53




坂道の途中の薮を上ると、勢至菩薩がおった。
元禄十四年の刻銘があるから、三百年ほども佇んでおられたか。
石苔も綺麗に落とされて、枯れてはいるが花を飾った跡がある。
今なお、お世話されておられる方がいるのだろう。
ボクも何かお供えしようと思ってポケットを探る。
今日はビスケットしか持っていないや。
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美女。 23:56



田舎道を走っていたら、電柱の陰に美女がいた。
隠れていても、美女は目立つ。
隠れてこちらを見ているのかと思ったら,そうではなく、夢を見ているらしい。
夢を見ていると、色々なことがあるものさ。
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妙行寺にて。 23:55



稲敷郡河内町の新利根川近くに、妙行寺という静かな古刹がある。
そこで、林の陰の観音菩薩に会った。
傍らには、文化14年(1817)、凶作に喘ぐ農民に課せられた年貢の重さを訴え出て獄死した、三義人の供養塔がある。この供養は、今なお続けられているという。
三百年の間、菩薩は何を思っておられたか、耳を傾けたが、笛のような風音しか聞こえない。
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村境。 23:55




土手の下の雑草の中に、三体の菩薩がおられるのに気がついて、下りてみた。
新しい大きな道路に遮られた小道沿いに、勢至菩薩、慈母観音、それとお顔も身体も崩れて何か判らぬ石仏が、ひっそりと並んでおわした。
近くには、道祖神などもあるから、ここは嘗ては街道沿いの村境であったのかも知れない。
文化とか寛政と微かに読める刻銘があって、二百年ほどもこうしておられたのかと思う。
今日の風は、心地好い風ですか?
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明けましておめでとうございます。 23:55


明けましておめでとうございます。
今年も変わらずご交誼くださいますようお願いいたします。
                      オダギ 秀
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雨上がり。 23:55




枯れ葉の間に吹き溜まっているドングリは、行き場のない流離い人たちのように見えた。
もう、春を待つことも、芽吹くこともなかろう。
ほんのり木漏れ日が射してくれば、それだけで幸せか。
メリー・クリスマス。
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粒不揃い。 23:55




また一年が過ぎたか。
浅草近くに住む大学の同級生が、毎年、銀杏(ぎんなん)を送ってくれる。自宅近くの寺々を巡る散歩をしながら、拾い集めた銀杏を、丁寧に仕上げてくれるのだ。その銀杏が、今年も届いた。
銀杏は、正確にはイチョウの実の種の核だが、あまりに臭く、拾い集めるのはちょっと辛い。さらに、果肉から取り出し綺麗に洗い天日干しするのは、強烈な臭さで何とも大変な作業となる。彼のご家族からは、「もう止しなさいよ」と、何度も言われたに違いない。
彼の銀杏は、よく見ると色も形も大きさも様々で、彼が昔の同級生たちを思いながら、一粒一粒、あちこちで拾い集めてくれたのがわかる。こんな心のこもった嬉しい銀杏はない。だから、一粒食べようとするたびに、つい合掌してしまう。
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