NEXT HORIZON・Shu Land Annexフォトギャラリーブログ・オダギ秀の眼差しとモノローグ。

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山のあなた。 23:55




水溜まりに、まだ桜の花びらが吹き溜まっていた。
そう言えば、大好きな噺家の桂枝雀さんのご命日は、こんな季節、昨日だったと思い出した。
華やかに笑わして、その華やかさをしんみりと反芻させる、天才落語家だった。
「山のあなた」と言う、好きな演目がある。今夜は聴かずにいられない。
   桂 枝雀 / 山のあなた
   https://www.youtube.com/watch?v=nTgSNXFtMG8
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旧友。 23:54




不思議な日だ。
どんなだったかなあ、と記憶がはっきりしなかった昔むかしの顔が、次から次へと鮮明に思い出された。アクセスできずにいたハードディスクが、急に繋がった感じだ。
小学校や幼稚園の、秋山くん、山口くん、石川くん、浅川先生、河原井先生、杉山くん、西田さん、加藤木さん、高丸さん、猿田先生、ゆたかちゃん、健ちゃん、殿岡先生、晴美ちゃん、博美ちゃん、大橋さん。何だこれは、と言うほど次から次へと鮮明に思い出された。
誰かと話したくなった。で、しゃっしゃんに電話したが出ない。
しばらくしたら、向こうから掛かってきた。
「俺ね、ダンスしてんだよ。レッスン中だったから、電話でないでゴメン」
ダンスかあ。それを聞いただけで元気もらった。
日暮れ、外に出た。雨が降り続いている。
   Toots Thielemans -- Old Friend.1988
   https://www.youtube.com/watch?v=2T8wyBqBN9k
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さくら。 23:55




電車の時間を待ちながら、駅沿いのチョコレート店の2階で、窓の外のさくらの枝を眺めている。心の師と仰ぐ方が生前住んでおられた山寓を訪ねた後だ。
その方がかつて詠まれた歌に、ボクは涙を止められなかった。
  ほねつぼをかかえて墓地へゆくみちの さくらの花はまだ三分咲き
今日、北鎌倉のさくらは、まだつぼみのままだ。
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願うこと。 23:55




ふと立ち寄った薬師堂の柱に、千羽鶴の「かたまり」が下がっていた。
ボクは思わずため息を漏らし、次にこの「かたまり」に、掌を合わせてしまった。
これほどに願ったことは、何だったのですか。その願いは、かなえられたのですか。
ボクはもう一度ため息をつき、もう一度、掌を合わせた。
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元気づけ。 23:55




今日もお昼はオムライスだ。
とろとろオムライスが好きで、元気が出ない時には、ついオーダーしてしまう。
オムライスごときで元気になれるとは、ちょっと嘘っぽい気がするが、
何のことはない、
オムライスを食べれば元気になれると、むかしから自分に、暗示をかけているからだ。
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何を。 23:54




山門を入って少し行くと小さな地蔵堂があって、扉に袋が下げてある。スーパーかコンビニで何か買ってきて、お供えした風情だ。
何をお供えしたのか覗いてみたい気がしたが、それはいけなかろう。
ボクも何かを、と思ってポケットを探ったら、出て来たのは珈琲キャンディが一粒。ちょっと迷惑かなあ、と思いながら、足下の踏み石に置いてみる。
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救いの手。 23:53




痛い腰を庇いながら、小さな千手観音さまを撮らせていただいていた。
ボクは、どの手にすがればいいのでしょうか、と思ったが、すがってはいけないと、自分の中で、はっきりと答える声がした。
そのことを教えてくださっていることが、救いの手なのだと思った。
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洗濯地蔵さん。 16:35




小さな堂の横に、洗濯物を干しながら佇んでおられるような地蔵さまがおった。
何故、古い前垂れを干しておられるのですか? と訊ねたとすれば、様々な答えが返ってきそうで楽しい。
確かなことは、今日も洗濯日和だと言うことだ。
向かいの梅の木は、もう七分咲き。
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あざ笑い。 23:54




山裾の古い不動堂の格子戸から、暗い堂中を覗いていると、頭上であざ笑う気配がした。
見上げると、見慣れぬ、何やらおぞましい奴が見下ろしている。ぬえ(鵺)じゃないかと思った。
「何しとるんじゃ。何か意味のあること、しとるんか?」みたいな顔してる。
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氷雨。 23:54




弟の絵の個展を見に、滅多に行かない街に出た。
行きがけにはミゾレていたが、戻る頃には冷たい糠雨になっていた。
滑ったら堪らんぞ、と自分に言い聞かせながら周りを見ると、そんなこと気にしている若者はいそうにない。
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