NEXT HORIZON・Shu Land Annexフォトギャラリーブログ・オダギ秀の眼差しとモノローグ。

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晩夏。 23:56




まだ十月というのに、秋深まったような午後。
山道をしばらく走ってから車を降り、急な参道を登った。
傍の崖藪に、菩薩がおった。
横顔を見ていたら、どこかからヒグラシの声が、終まい蝉らしく聞こえた。
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飯櫃(めしびつ) 23:55



田舎の寺の墓地のはずれ、薮に近いすみっこに、妙に気になる地蔵尊がおわした。大きな何かを抱えている。 地蔵尊の持物は宝珠か香炉だろうが、知識の浅いボクには、なにか判らない。
抱えておられるのだから香炉かも知れない、と思いながら、ふと想像をめぐらせた。
これは、飯櫃ではなかろうか。何らかの事情で腹満たされなかったことを知っている石工さんが、 飯櫃を持ってきてくださる地蔵尊を彫ったのではなかったか。香炉とでも宝珠とでも、言い訳は何とでもできる。お腹一杯にしてあげたかったのだろうか。
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二百年。 23:56




斜面の薮に、崩れた石仏が、埋まるようにしておった。
文化八年と読めそうな銘文があるから、二百年以上も前のものらしい。目鼻も手足も定かではない。
年表を見ると、ここ牛久や河内地方では、そのころ前後に、大きな一揆が起こっている。
「今は、何も起こっていない時代に見えますか?」合掌しながら問うてみる。
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我慢。 23:55



我慢するだけが、いいとは思えない。
くるヤツをマスクで防いでも、熱中症で参っちゃうよ。
外に出したくはないが、言いたいことは言わないとなあ。
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歳月。 23:55




ボクは、よく野の石仏にお会いするが、しぱしば、石仏たちを仏様の像とは見ることができなくなる。
そこに居って生きていた方とか、建立された方の思いとか、石仏師や石工さんの姿が重なってしまう。
どんな人生を歩まれた方なのかとか、石の像となられてからの年月とか、誰からも忘れられてからの季節の移ろいとか、いわば俗っぽいことばかりが見え隠れして、長い時間、会話してしまうのだ。
この観音様もそうだ。お顔に疵を受けても直す者もなく、それからどれほど長い時が過ぎたのだろうか。
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双体道祖神。 23:55



カップルの道祖神に会った。
何か護ってもらおうかと思ったが、ボクより深刻な表情をしているようなので止めた。
神様にも心配事があるのだろうか。
まだマスクは来ませんか? 生活は大丈夫ですか?
呑気そうにガビチョウが鳴き出した。
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馬頭さん。 23:54




参道を覆う木立の薮の目立たぬところに、馬頭観音さんがおった。
馬頭さんは忿怒相が普通だけれど、棍棒を振り上げてはいるが、この馬頭さんの顔は穏やかだ。一緒に働いた愛馬の、供養に建立したのかも知れない。ただ、供養のために。
もうすぐ梅雨になる。
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薮蚊。 23:54




ナタのようなもので襲いかかられたのであろうか、顔をザックリと切り割られた聖観音さまがおわした。
貞享四年の銘が見えるから、明治に入っての瑕かも知れない。政策に翻弄された人間が、これ見よがしに襲ったのだろうか。「人間の世界は厳しいですね」と、のんのさんに笑われた気がした。
さっきから、ボクの顔の周りでは薮蚊が遊んでいる。
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施無畏(せむい)。 05:14



若い頃、施無畏庵M医院のM先生が好きで、掛かり付けしていただいていた。
施無畏の意味を訊ねたら、怖がらなくていいってことだよ、と仰った。
それほど流行らないクリニックで、ボクが伺うとM先生は、いつもクラシックを聴いていた。
「先生、××が悪いのでしょうか」とボクが尋ねると、どんな時も大抵は「うん、そうかもなあ」と答えた。調剤してもらった記憶がない。
M先生は、それほど歳おわずに亡くなられた。「先生、先生は亡くなられたんですよ」と言えば、「うん、そうかもなあ」と答えられた気がする。
M先生を何故思い出したかと言うと、金剛幢地蔵さんらしい地蔵さんを見かけたからだ。流れてよく判らぬが、左手に持っているのは金剛幢みたいだ。とするとこれは金剛幢地蔵さんで、見えない右手は施無畏印に違いない、と思った。
それなら、「地蔵さん、あなたは金剛幢地蔵さんですか?」と尋ねれば「うん、そうかもなあ」と答える気がした。
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堂々と。 03:41



以前、堂々と我が道を歩く地蔵さんにお会いしたことがある。
ふと思い出して、撮影させていただいた姿を取り出した。
六地蔵を表す錫杖を持っているから、あらゆる苦難を自分が背負うぞ、と決意しているようだ。
いま思えば、ジェリベリーなんか口に入れながら撮影していたボクは、甘ちゃんだなあ。
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