NEXT HORIZON・Shu Land Annexフォトギャラリーブログ・オダギ秀の眼差しとモノローグ。

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椎尾山薬王院雷神像。 06:02



椎尾山薬王院の仁王門の裏側に、風神像と雷神像がある。
自然への畏敬と除災を示す両像は、椎尾山らしくて、ボクは好きだ。
椎尾山には、山腹に巨大な椎の木が数多くあり、その実が、昔、飢饉の折に、村人を飢えから救ったと言う言い伝えがある。自然の災害に襲われた村人に、風神雷神が味方したかのような、いかにも椎尾山らしい物語だ。
ボクらは、風や雷を恐れる心を忘れがちだが、椎尾山に来るとそんな話がよみがえり、思いが改まる気がする。今も、傷付いた姿で山門を守る風神雷神に、ボクは真面目に合掌した。
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西光寺仁王吽形 02:12



一昨々日の阿形像と対になった仁王さまだ。
格子の隙間から撮らせてもらうのだが、もうちっとこっち向いた方がいいけ? みたいな表情で振り返るので、つい気楽な気分で撮れてしまう。
だが、力尽き果てる寸前のような姿には、胸が痛む。
めったに訪れる人もない。背後の壁に寄りかかり、風の音でも聞いているふうだ。
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西光寺仁王阿形。 03:51



仁王像が好きだ。
昨日の万福寺仁王のコメントで、見物云々と自ら言っておきながら、またまた晒すようで恐縮だが、こちらも紹介させていただく。
西光寺は、今はない。荒れた仁王門だけが残されている。
木目を生かし切ったこの像の彫りは、何とも見事だ。しかし、雨ざらしとまでは言えないまでも、この像は、かなり風雨に痛めつけられる状態にある。
この廃寺の周辺は、田圃が広がるのどかな土地だ。稲刈りも済んだ今ごろは、部落のそこここに、柿の実が色づいて美しい。
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万福寺仁王 06:15



深まり行く秋の気配の中で、街道からはずれた山門の辺りは、しんと静まりかえっていた。そこに、近所に住む四、五歳の孫と、年配の祖母と思しき二人連れが通りかかる。二人は、ごく自然に立ち止まると山門をふり仰ぎ、この仁王像に手を合わせると、特別何をしたと言う風でもなく過ぎて行った。その瞬間、そこには、朽ちかけた仁王像ではなく、活き活と生きて存在し続ける「仁王さま」がいた。
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