NEXT HORIZON・Shu Land Annexフォトギャラリーブログ・オダギ秀の眼差しとモノローグ。

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よだれかけ。 23:53




地蔵堂を覗くと、壁にたくさんのよだれかけが下がっていた。
護ってあげられなかった亡き子への思いを、地蔵さまに託しているのですね。
その気持ちは、色褪せた時の流れにも、褪せることはないのでしょう。合掌。
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窓。 23:59



集落はずれの廃屋を覗くと、硝子の欠けた窓が見えた。 
時の流れは非情だが、歳を経た窓枠には、中を守ろうとしているような、しかし守り切れず諦めているような、妙に切ない風情がある。 
窓から、誰かがこちらを眺めている気がしてきた。

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絵馬。 23:53



山間の崩れた廃寺。その観音堂の外壁に貼られ、時を経て、何が描かれていたのかも判然としなくなった絵馬が、木洩れ日を受けて、やっと息づいていた。 
誰が何を願ったのだろうか。見つめるほどに切なくなる。 
流れる汗。山の上から、今ごろ、ウグイスの声。

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路地の窓。 04:11



路地に面した出窓に、絵皿が飾ってある。
この絵皿を、ボクは、ずっと以前にも見た。もう、何年も何年も何年も昔だ。
あれは何の仕事だったのだろう、若かったボクは発想に悩んで、この路地を彷徨うように歩いた。
その時、この出窓のこの絵皿を見て、何かの刺激を受け救われた。
今日のボクは、ちょっと疲れた足を引きずるだけで、絵皿の向こうの空を見ても虚ろだ。
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時をみつめて・茨城写真家協会展2006、ふたたび。 02:21



今回の写真展のこの作品を仕上げながら、ボクは、中学1年の時に作った年賀状を思い浮かべていた。
色調や雰囲気などが、ちょうどそれに似ていたからかも知れない。
正月休みが済んで学校に出ると、絵画の教師が、その年受け取った年賀状の批評をした。
ボクの賀状を取り上げると、彼は、「誰よりも、群を抜いて素晴らしい作品だ」と言ったが、その後に、吐き捨てるように続けた言葉は、ボクを深く傷つけた。思い出すと、今でも、たまらなく辛い。
彼は、こう言った。「これは、キミの作品じゃないな」

今日、写真展会場にいると、当時の同級生が来てくれて、思いがけず、ふっと漏らした。
「F先生が亡くなられたそうよ、絵の」
時は、やはり非情だろうか。ボクは、あらためて、自分の作品を見つめなおした。



●「茨城写真家協会展2006・現代茨城の写真家たち」オダギ秀「時をみつめて」開催中です。  
    12月13日(水)〜12月24日(日)・茨城県陶芸美術館(笠間市)
    ボクは、13(水)、17(日)、19(火)、24(日)、23(土)午後、会場にいます。
    24日午後2時から、ギャラリートークを行います。
●「茨城写真家協会展2006」公式サイトです。
http://www.artzone.co.jp/IPA/kasama2006.html
●電車でいらっしゃる場合は、常磐線友部駅から笠間・陶芸美術館まで、笠間市営の観光周遊無料バスがあります。本数は1時間に1本程度ですが、友部から20分で来れて、とても便利、お勧めです。
●車では、北関東自動車道・友部インターから10分。駐車場は、笠間芸術の森公園北駐車場を。無料。


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