NEXT HORIZON・Shu Land Annex
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フォトギャラリーブログ・オダギ秀の眼差しとモノローグ。
ja
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水の上。
今日は山の上の古刹で撮影会をした。
お雛様が、中庭の池に筏を組み、水の上を楽しんでいた。
そんな窮屈な衣装でいたのでは、寛げないじゃないか。
ジーンズがいい。ジーンズでいいよ。
今日は山の上の古刹で撮影会をした。
お雛様が、中庭の池に筏を組み、水の上を楽しんでいた。
そんな窮屈な衣装でいたのでは、寛げないじゃないか。
ジーンズがいい。ジーンズでいいよ。
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Diary
2024-02-28T23:50:00+09:00
オダギ 秀
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オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820878
メロディ。
雨だれのようなキースジャレットのピアノを聴きながら、濡れた庭を、独りぼんやりと眺めていた。カップの底の珈琲も冷めた。
席を立つ頃になって、雨が止んでいることに気付いた。ああ、また虚ろな思いが戻ってきたようだ。
キースのピアノが替わった。
ピアノ...
雨だれのようなキースジャレットのピアノを聴きながら、濡れた庭を、独りぼんやりと眺めていた。カップの底の珈琲も冷めた。
席を立つ頃になって、雨が止んでいることに気付いた。ああ、また虚ろな思いが戻ってきたようだ。
キースのピアノが替わった。
ピアノ: キース・ジャレット / Somewhere Over The Rainbow
https://www.youtube.com/watch?v=LFtwh3Fae-0
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2024-02-22T23:54:00+09:00
オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820877
呼び名。
軒下にニワトリの置物を飾っている焼き鳥屋の親父さんは、ボクを何故か「マスター」と呼んでいた。
近所の魚屋の娘さんは、ボクをなぜか「棟梁」と呼ぶ。
家の壁を塗ってくれたペンキ屋さんは、ボクを何故か「親方」と呼んだ。
自分の生活環境に合わせて呼ぶの...
軒下にニワトリの置物を飾っている焼き鳥屋の親父さんは、ボクを何故か「マスター」と呼んでいた。
近所の魚屋の娘さんは、ボクをなぜか「棟梁」と呼ぶ。
家の壁を塗ってくれたペンキ屋さんは、ボクを何故か「親方」と呼んだ。
自分の生活環境に合わせて呼ぶのだろうが、じつは、ボクが呼んで欲しいと思っているようには、まだ呼ばれたことがない。ボクはむかし、鉛筆で紙に、「しょうねんめいたんてい」と書いた名刺を自分で作り、大人たちに配ったら、大人たちは、笑いながら「そうかそうか」と言ったが,ボクは、そう呼ばれたことがない。
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2024-02-18T23:56:00+09:00
オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820875
ひなまつり。
近く撮影会をさせていただく古刹を訪ねたら、
ひなまつりをしていて、中庭の池では
おひなさまが舟遊びをしてらした。
この寺の椎の巨木の実は、
飢饉の村人の命を救ったという。今日の陽射しは暖かい。
近く撮影会をさせていただく古刹を訪ねたら、
ひなまつりをしていて、中庭の池では
おひなさまが舟遊びをしてらした。
この寺の椎の巨木の実は、
飢饉の村人の命を救ったという。今日の陽射しは暖かい。
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2024-02-17T23:58:00+09:00
オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820873
石。
仕事しているテーブルの前に、画家だった恩師の描いた油絵が掛けてある。それを見ていて、久しぶりに恩師の墓に行ってみる気になった。
暗くなり始めた夕方の墓地は、少し寒かった。
墓地の横に、なぜか大きな石の群れが置いてある。
その石の群れが、何か語っ...
仕事しているテーブルの前に、画家だった恩師の描いた油絵が掛けてある。それを見ていて、久しぶりに恩師の墓に行ってみる気になった。
暗くなり始めた夕方の墓地は、少し寒かった。
墓地の横に、なぜか大きな石の群れが置いてある。
その石の群れが、何か語ってくれるかと思ったが、そんなことはない。今日も黙ったまま、冷たい風を受けている。
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2024-02-13T23:51:00+09:00
オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820872
カプチーノ。
閉店時間が過ぎたカフェで珈琲を飲み終えたら、ママがカプチーノを淹れてくれた。
隣の席では、マスターが、ボクが持ち込んだ昔の写真雑誌を熱心に捲っている。
ボクはカプチーノを飲みながら、昔の仕事場を思い出そうとしたが、何故か夢を見ているようで思い出...
閉店時間が過ぎたカフェで珈琲を飲み終えたら、ママがカプチーノを淹れてくれた。
隣の席では、マスターが、ボクが持ち込んだ昔の写真雑誌を熱心に捲っている。
ボクはカプチーノを飲みながら、昔の仕事場を思い出そうとしたが、何故か夢を見ているようで思い出せない。だがふっと、氷酢酸が匂ったような気がした。
流れているのは、ジミー・スコットじゃないか?
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2024-02-12T23:56:00+09:00
オダギ 秀
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オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820871
車窓。
古い鉄道客車を改造し、再利用しているカフェがあった。
珈琲を飲ませてもらおうとしたが、残念ながら、今日は休業らしい。
擦り切れた堅い椅子に掛け、車窓から見える風景を眺めてみたかった。
車窓から眺めれば、それだけで、未練はザックに押し込んだ旅人に...
古い鉄道客車を改造し、再利用しているカフェがあった。
珈琲を飲ませてもらおうとしたが、残念ながら、今日は休業らしい。
擦り切れた堅い椅子に掛け、車窓から見える風景を眺めてみたかった。
車窓から眺めれば、それだけで、未練はザックに押し込んだ旅人になれただろうに。
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Diary
2024-02-11T23:55:00+09:00
オダギ 秀
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オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820870
地蔵坊と。
通りすがりに、ふと振り返ると、屈託の無さそうな地蔵坊がいて
きなこ飴をあげたら、嬉しそうだったので、
つい離れたくなくなって、
いつまでも、いつまでも、一緒にいた。
通りすがりに、ふと振り返ると、屈託の無さそうな地蔵坊がいて
きなこ飴をあげたら、嬉しそうだったので、
つい離れたくなくなって、
いつまでも、いつまでも、一緒にいた。
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石仏巡礼
2024-02-02T23:55:00+09:00
オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820869
背負うもの。
道沿いの木立の下に、何やら石像のようなものが見えたので、近づいた。
光背を重そうに支え、前のめりになった地蔵さまが、半身を土に埋ずめておられた。
お仕事大変ですね、と呟いてはみたが、誰に言ったのか、自分に言ったような気がした。
道沿いの木立の下に、何やら石像のようなものが見えたので、近づいた。
光背を重そうに支え、前のめりになった地蔵さまが、半身を土に埋ずめておられた。
お仕事大変ですね、と呟いてはみたが、誰に言ったのか、自分に言ったような気がした。
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石仏巡礼
2024-01-23T23:56:00+09:00
オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820868
金拾圓。
ひと気のない神社に立ち寄って社殿を見上げると、「金拾圓」と書いた奉納額が眼についた。
月待講で納めたのだろう。誇らしげな金拾圓の文字が、今なお講中の気持ちや願いを伝えているようだった。
よし、それじゃオイラは五十圓だぞ、とボクはポケットを探り、...
ひと気のない神社に立ち寄って社殿を見上げると、「金拾圓」と書いた奉納額が眼についた。
月待講で納めたのだろう。誇らしげな金拾圓の文字が、今なお講中の気持ちや願いを伝えているようだった。
よし、それじゃオイラは五十圓だぞ、とボクはポケットを探り、賽銭箱に小さなコインを投げ入れた。
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2024-01-22T23:58:00+09:00
オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820867
鈴緒。
鈴を鳴らそうとして見上げ、鈴緒(鈴紐)のほころびに胸打たれた。
どれほどたくさんの人々が、願いを込めてこの鈴緒を引いたのだろうか。すがるような手が、見えるような気がした。
ボクは鈴を鳴らそうとした手を止め、合掌した。
鈴を鳴らそうとして見上げ、鈴緒(鈴紐)のほころびに胸打たれた。
どれほどたくさんの人々が、願いを込めてこの鈴緒を引いたのだろうか。すがるような手が、見えるような気がした。
ボクは鈴を鳴らそうとした手を止め、合掌した。
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Diary
2024-01-18T02:47:18+09:00
オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820866
鳥。
懸命に、何かを運んでいる鳥がいる。
大切なものなのだろう。どこまで運ぶのか。
落とさぬように。落とさぬように。大切なものならば。
懸命に、何かを運んでいる鳥がいる。
大切なものなのだろう。どこまで運ぶのか。
落とさぬように。落とさぬように。大切なものならば。
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Diary
2024-01-16T23:57:00+09:00
オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820865
あかり。
あかりが灯った。
あたりをけたたましく照らすではなく、
ここにいるよ、というだけのあかりだ。
それで、いい。
あかりが灯った。
あたりをけたたましく照らすではなく、
ここにいるよ、というだけのあかりだ。
それで、いい。
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Diary
2024-01-15T23:49:00+09:00
オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820864
注連縄。
天狗が棲んだという山頂の社の狛犬は、
注連縄を締めて新年を迎えていた。
天狗たちも、マフラーのように、注連縄してたのだろうか。
天狗が棲んだという山頂の社の狛犬は、
注連縄を締めて新年を迎えていた。
天狗たちも、マフラーのように、注連縄してたのだろうか。
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Diary
2024-01-09T21:25:18+09:00
オダギ 秀
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オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820863
肩寄せて。
驚くほど空気は冷たい。
肩寄せあって、押しくらまんじゅうのようにしていれば、いくらか寒さに耐えられるとでも思ったのだろうか、枯れ葉が枝先に寄り集まっていた。
肩寄せる相手のいないボクは、ジャンパーの襟を耳まで立てる。
驚くほど空気は冷たい。
肩寄せあって、押しくらまんじゅうのようにしていれば、いくらか寒さに耐えられるとでも思ったのだろうか、枯れ葉が枝先に寄り集まっていた。
肩寄せる相手のいないボクは、ジャンパーの襟を耳まで立てる。
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Diary
2024-01-08T23:55:00+09:00
オダギ 秀
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オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820861
洞。
久々にお会いした大師さんは、まだ洞に座っておられた。ずっと、だ。
長いことこうしておられたようだ。
こうしていれば、嫌なことも少ないのでは、と少し羨む。
今日はちょっと雨模様。
久々にお会いした大師さんは、まだ洞に座っておられた。ずっと、だ。
長いことこうしておられたようだ。
こうしていれば、嫌なことも少ないのでは、と少し羨む。
今日はちょっと雨模様。
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石仏巡礼
2023-12-14T23:56:00+09:00
オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820860
竹垣。
田舎道の行き止まりに、壊れた竹垣があったので、
むかしボクの親父が、よく竹垣を作っていたのを思い出した。
親父は器用で、農機具を作ったり直したり、何でもこなした。
とくに竹垣は得意で、子ども心にも凄いなあとか自慢したいようなのを
家の周りやあち...
田舎道の行き止まりに、壊れた竹垣があったので、
むかしボクの親父が、よく竹垣を作っていたのを思い出した。
親父は器用で、農機具を作ったり直したり、何でもこなした。
とくに竹垣は得意で、子ども心にも凄いなあとか自慢したいようなのを
家の周りやあちこちに作っていた。
ボクは作り方を教えてもらわなかったのが、惜しかったと思っている。
ここの竹垣は、もう直す人がいなくなって、放置されているのだろうか。
どこかで野鳥が飛び立った音がした。
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Diary
2023-12-09T23:55:00+09:00
オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820859
希望。
路地裏通りを行くと、
古いホーロー器に、何やら植えてあった。
わずかなものだが、わざわざ植えているところを見ると、
希望を植えているのかも知れない。種を蒔いたのだろうか。
育ってくれよ。
路地裏通りを行くと、
古いホーロー器に、何やら植えてあった。
わずかなものだが、わざわざ植えているところを見ると、
希望を植えているのかも知れない。種を蒔いたのだろうか。
育ってくれよ。
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Diary
2023-12-07T23:55:00+09:00
オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820858
頑張れ。
ふと、通りから覗くと、奥に、なんとも古くなった家があった。
いかにも、これからの季節に相応しく枯れ荒んでいる姿が、
生き物の末路のように見えて、妙に共感があったが、
まだまだ頑張れるじゃないか、と声を掛けた。
ふと、通りから覗くと、奥に、なんとも古くなった家があった。
いかにも、これからの季節に相応しく枯れ荒んでいる姿が、
生き物の末路のように見えて、妙に共感があったが、
まだまだ頑張れるじゃないか、と声を掛けた。
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Diary
2023-12-03T23:58:00+09:00
オダギ 秀
JUGEM
オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820862
ランプ。
ボクの仕事場の下のレストランの軒下には
古いランプが吊るしてあるが、
暗くなっても明かりが灯っているのを見たことはない。
明かりが灯れば、いくらか明日が見えるかも知れないのに
灯らないと、昨日も今日も、余計に暗く感じる。
ボクの仕事場の下のレストランの軒下には
古いランプが吊るしてあるが、
暗くなっても明かりが灯っているのを見たことはない。
明かりが灯れば、いくらか明日が見えるかも知れないのに
灯らないと、昨日も今日も、余計に暗く感じる。
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Diary
2023-11-16T23:35:00+09:00
オダギ 秀
JUGEM
オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820857
雨の日。
今日は降ったり止んだりの雨模様の日で、あてもなく車を走らせた。
なぜか、旧い友人のことばかり蘇る。
そういえば、ボクが盲腸炎で学校を休んだとき、
真っ先に駆けつけてくれたのは、あいつだった。
その時、抱えてきたのは最中だった。
なんで最中だった...
今日は降ったり止んだりの雨模様の日で、あてもなく車を走らせた。
なぜか、旧い友人のことばかり蘇る。
そういえば、ボクが盲腸炎で学校を休んだとき、
真っ先に駆けつけてくれたのは、あいつだった。
その時、抱えてきたのは最中だった。
なんで最中だったんだ?
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Diary
2023-10-15T23:56:00+09:00
オダギ 秀
JUGEM
オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820856
暑そうな案山子。
毎日、暑さにこたえている。
そんな中、郊外を行くと、いかにも暑そうにしている彼に会った。
我慢強いのか、仕事に忠実なのか、ウケ狙いか。
シャッターを切らせてもらって車に戻ったが、冷水を飲まずにいられない。
毎日、暑さにこたえている。
そんな中、郊外を行くと、いかにも暑そうにしている彼に会った。
我慢強いのか、仕事に忠実なのか、ウケ狙いか。
シャッターを切らせてもらって車に戻ったが、冷水を飲まずにいられない。
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Diary
2023-07-01T23:56:00+09:00
オダギ 秀
JUGEM
オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820855
羅漢肩の休息。
羅漢さんの肩に、休んでいるヤツがいた。
落ちそうでも、いくらか休めそうだ。
少しでも休めれば、それでいいじゃないか。
羅漢さんの肩に、休んでいるヤツがいた。
落ちそうでも、いくらか休めそうだ。
少しでも休めれば、それでいいじゃないか。
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石仏巡礼
2023-06-29T23:45:44+09:00
オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820854
その日の気分。
まだ6月なのに、真夏のような蒸し暑さに車の窓を全開にし、郊外の薮に入った。
いつも会う地蔵さまに、ペットボトルをあげようとしたら、
「こんな日もあるさ」と涼しい顔をしている。
なら、やらない、と思ったら「そんな気分もあるさ」と笑われた気がした。
...
まだ6月なのに、真夏のような蒸し暑さに車の窓を全開にし、郊外の薮に入った。
いつも会う地蔵さまに、ペットボトルをあげようとしたら、
「こんな日もあるさ」と涼しい顔をしている。
なら、やらない、と思ったら「そんな気分もあるさ」と笑われた気がした。
※じつは、この写真は、少し前にあげた写真と同じでは、という指摘があった。えっ、と思い調べてみたら、本当に似ていた。同じ地蔵尊であり、供えものは違うが、蜘蛛の巣まで同じようについている。けれど、この地蔵尊は、何度も会って撮影していて、撮影位置もほとんど変わらず、カメラなど機材も同じだから、やはり同じように撮れてしまうのだな、と感心したり反省したり、しきり。また機会を作って撮影してみようと思った。
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石仏巡礼
2023-06-25T23:57:00+09:00
オダギ 秀
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オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820853
転げ落ち。
崖から転げ落ちそうにしている野仏さんがおった。
カメラを向けていたら、こちらが転げ落ちそうになった。
落ちたっていいじゃないか、と笑われた気がした。
おや、すこし雨が降り出したかな。
崖から転げ落ちそうにしている野仏さんがおった。
カメラを向けていたら、こちらが転げ落ちそうになった。
落ちたっていいじゃないか、と笑われた気がした。
おや、すこし雨が降り出したかな。
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石仏巡礼
2023-05-22T23:55:00+09:00
オダギ 秀
JUGEM
オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820852
踏切地蔵尊。
探し探して四日目に、やっとお会いできた。
山の中の路もない薮が、さらに深くなろうとするところに、この地蔵さんはおった。
とうとう来られましたねと、野鳥の囀りの中で微笑んでおられる。
稚拙と言えば稚拙、素朴な石像は、手慣れていない石工の作だろう。...
探し探して四日目に、やっとお会いできた。
山の中の路もない薮が、さらに深くなろうとするところに、この地蔵さんはおった。
とうとう来られましたねと、野鳥の囀りの中で微笑んでおられる。
稚拙と言えば稚拙、素朴な石像は、手慣れていない石工の作だろう。
それだけに、この地蔵さんに託した人々の思いが胸を打つ。
※踏切地蔵尊 : 百年近いむかし、近くの踏切で登校途中に列車事故で亡くなった二人の児童の供養に造立されたという地蔵尊。踏切地蔵と呼ばれた。今は訪れる人どころか通る人も、そこを抜けていた路もない。
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石仏巡礼
2023-05-04T19:06:42+09:00
オダギ 秀
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オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820851
藪の路。
今日も散々探してしまったが、お地蔵さんが見つからない。
40年ほど前には、薮の中にひっそりたたずんでおったという。一枚だけ写真が残っていて、それだけが頼りだ。
今は通る人もないこの路の、この先の踏切で、子がふたり、列車にはねられ亡くなったそうだ。...
今日も散々探してしまったが、お地蔵さんが見つからない。
40年ほど前には、薮の中にひっそりたたずんでおったという。一枚だけ写真が残っていて、それだけが頼りだ。
今は通る人もないこの路の、この先の踏切で、子がふたり、列車にはねられ亡くなったそうだ。
その子らを悼み、地蔵尊が祀られたと言う。もう九十年も昔の話だ。藪をかき分け、毎日、その地蔵さんを探している。
辺りで農作業する年配の方たちに所在を訊ねても、首を傾げるばかり。今日は天気がいい。田植えもはかどるにちがいない。
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Diary
2023-05-02T23:58:00+09:00
オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820850
タケノコ。
午後からずっと、ある地蔵さんを探し廻っていた。
とうとう見つからず探し疲れたから、近所の、五年ほど前に撮影させてもらった観音さんを訪ねた。
それほど長い時間が過ぎたとは思っていなかったのに、その観音さんは顔が削げ
表情などまったく判らなくなって...
午後からずっと、ある地蔵さんを探し廻っていた。
とうとう見つからず探し疲れたから、近所の、五年ほど前に撮影させてもらった観音さんを訪ねた。
それほど長い時間が過ぎたとは思っていなかったのに、その観音さんは顔が削げ
表情などまったく判らなくなっていた。
後ろの竹やぶを覗くと、タケノコが見上げるほどにスックと育っている。
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石仏巡礼
2023-05-01T23:57:00+09:00
オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820849
かぜ。
けふもいちにち風をあるいてきた 種田山頭火
今日は、どんな風でしたか。寒いので、法衣を纏っていたのですか。
風と一緒だったのですか。風に逆らって歩いたのですか。
けふもいちにち風をあるいてきた 種田山頭火
今日は、どんな風でしたか。寒いので、法衣を纏っていたのですか。
風と一緒だったのですか。風に逆らって歩いたのですか。
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石仏巡礼
2023-04-27T23:56:00+09:00
オダギ 秀
JUGEM
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http://blg.pm5.jp/?eid=820848
午後遅い風。
小高い山林の中で、地蔵菩薩と向き合うちに日暮れ近くなった。
涼しい風が、ちょっと吹いてきた気がした。
何台もの選挙カーが、激しく叫びながら通り過ぎて行った。
このあたりは、落ち葉が、くるぶしほども積もっている。
小高い山林の中で、地蔵菩薩と向き合うちに日暮れ近くなった。
涼しい風が、ちょっと吹いてきた気がした。
何台もの選挙カーが、激しく叫びながら通り過ぎて行った。
このあたりは、落ち葉が、くるぶしほども積もっている。
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石仏巡礼
2023-04-22T23:56:00+09:00
オダギ 秀
JUGEM
オダギ 秀
-
http://blg.pm5.jp/?eid=820847
古書店。
凄いところを見つけて、久々に、感動し興奮した。
名前を知ってはいたのだが、一度も行ったことはなかった。
土浦駅近く、つちうら古書倶楽部と言う古書店だ。
こんなにいいものがある、いいところがあるのかよ、と、
雑多な書棚を見て歩いて、ワクワクワク...
凄いところを見つけて、久々に、感動し興奮した。
名前を知ってはいたのだが、一度も行ったことはなかった。
土浦駅近く、つちうら古書倶楽部と言う古書店だ。
こんなにいいものがある、いいところがあるのかよ、と、
雑多な書棚を見て歩いて、ワクワクワクワクワクワク、
涙が出るような、嬉しい嬉しい思いをした。
店のなかにテントを張って、何日も本を探したい気がした。
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Diary
2023-04-02T23:57:00+09:00
オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820846
復活の日。
鳥が二羽、何かに翻弄されるように飛んでいる。
何故か、不意に、「復活の日」のテーマが浮かんだ。
小松左京さんの「復活の日」は、今の時代にこそ読まれて欲しいのだが、
翻弄されるのが辛く、長篇が好まれないなら、映画でもいい。
「ユー・アー・ラブ ...
鳥が二羽、何かに翻弄されるように飛んでいる。
何故か、不意に、「復活の日」のテーマが浮かんだ。
小松左京さんの「復活の日」は、今の時代にこそ読まれて欲しいのだが、
翻弄されるのが辛く、長篇が好まれないなら、映画でもいい。
「ユー・アー・ラブ You Are Love 〜復活の日テーマ〜」ジャニス・イアンJanis Ian
https://www.youtube.com/watch?v=S2RtJ583JS0
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Diary
2023-03-21T23:56:00+09:00
オダギ 秀
JUGEM
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http://blg.pm5.jp/?eid=820845
かも南そば。
今日のお昼は、かも南そばにした。
いま、蕎麦屋さんで使う鴨と言ったら、ほとんどが養殖アヒルだそうだが、
ちょっとでも空を飛べる気になるためには、呼び名をちょっと変えればいいらしい。
今日のお昼は、かも南そばにした。
いま、蕎麦屋さんで使う鴨と言ったら、ほとんどが養殖アヒルだそうだが、
ちょっとでも空を飛べる気になるためには、呼び名をちょっと変えればいいらしい。
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Diary
2023-03-04T23:56:00+09:00
オダギ 秀
JUGEM
オダギ 秀
-
http://blg.pm5.jp/?eid=820844
変な絵。
裏通りのブロック塀に描かれた絵を眺めている。変な絵だと思いながら。だが、本当にこれ、変な絵なのだろうか。
わからないことを、何でも「変な」と決めつけている、最近の自分の姿ではないのか。
何を描いた絵なのだろうか。変な絵だなあ。
裏通りのブロック塀に描かれた絵を眺めている。変な絵だと思いながら。だが、本当にこれ、変な絵なのだろうか。
わからないことを、何でも「変な」と決めつけている、最近の自分の姿ではないのか。
何を描いた絵なのだろうか。変な絵だなあ。
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Diary
2023-02-19T23:56:00+09:00
オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820843
あかり。
あかりが灯っていて、ホッとした。
誰とも会いたくない気分だったが、
少しのあかりは欲しい気がした。
あかりが灯っていて、ホッとした。
誰とも会いたくない気分だったが、
少しのあかりは欲しい気がした。
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2023-02-09T18:34:18+09:00
オダギ 秀
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オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820842
献春。
あけましておめでとうございます。
あけましておめでとうございます。
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2023-01-02T23:55:00+09:00
オダギ 秀
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オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820841
窓のカップ。
十年ほども昔の写真が出てきて、その日を思い出した。
古い町に、古そうな喫茶店があったので入った。年配のご夫婦でやっておられるらしく、窓に飾られた珈琲カップは、ご主人の意向とは違って、奥さんの趣味で並べられたように見えた。街の隅の珈琲店を守ってこ...
十年ほども昔の写真が出てきて、その日を思い出した。
古い町に、古そうな喫茶店があったので入った。年配のご夫婦でやっておられるらしく、窓に飾られた珈琲カップは、ご主人の意向とは違って、奥さんの趣味で並べられたように見えた。街の隅の珈琲店を守ってこられたご夫婦の、人生が見えるような珈琲をすすって、時を過した。テーブルの隅には「おしゃべり禁止」なんて書いてあったけど、どうしているかな、あのお店。
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2022-12-22T23:55:00+09:00
オダギ 秀
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オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820840
テルー。
鳥影が、去ってゆく。
テルー/手嶋葵
https://www.youtube.com/watch?v=zQHYlBbzA1c
鳥影が、去ってゆく。
テルー/手嶋葵
https://www.youtube.com/watch?v=zQHYlBbzA1c
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2022-12-17T23:56:00+09:00
オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820839
池の中。
バタバタと、女の子たちがボクを追い越して行った。
池の端に止まると、何やら揃って中を覗き込んでいる。
「亀だよ」「フナだよ」などと言っている。それぞれの言うことが、だいぶ違う。同じものをまったく違って見ているようだ。
だが、一緒に同じ気分で騒い...
バタバタと、女の子たちがボクを追い越して行った。
池の端に止まると、何やら揃って中を覗き込んでいる。
「亀だよ」「フナだよ」などと言っている。それぞれの言うことが、だいぶ違う。同じものをまったく違って見ているようだ。
だが、一緒に同じ気分で騒いでいるのが、オジサンは見ていて楽しい。
たぶん鯉だろうが、もし一緒に覗けたら、オジサンは「カッパだよ」なんて言うかも知れないな。
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2022-12-16T23:55:00+09:00
オダギ 秀
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オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820838
窓の雨。
窓に雨が降る。
ふと思ひ出の水音かげり 種田山頭火
雨が、冷たくなってきた。
旧い本が出て来たので、あいつに送ろう。
窓に雨が降る。
ふと思ひ出の水音かげり 種田山頭火
雨が、冷たくなってきた。
旧い本が出て来たので、あいつに送ろう。
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2022-12-11T23:56:00+09:00
オダギ 秀
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オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820837
鈴緒。
見上げると鈴緒がずいぶん傷んでいる。
救いを求めて必死で鈴を鳴らした方もいたのでしょうね。
ずいぶん冷えるようになりました。
枯山越えてまた枯山 種田山頭火
ボクも鈴緒曵きます。
見上げると鈴緒がずいぶん傷んでいる。
救いを求めて必死で鈴を鳴らした方もいたのでしょうね。
ずいぶん冷えるようになりました。
枯山越えてまた枯山 種田山頭火
ボクも鈴緒曵きます。
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Diary
2022-12-09T23:57:00+09:00
オダギ 秀
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オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820836
写真展中断のお知らせ。
オダギ秀写真展「旅の途中2022秋」中断のお知らせ
先日より開催しておりましたボクの写真展「旅の途中2022秋」は、コロナ関連の諸般の事情が起こりまして、11月23日かぎりで中断いたしました。ご関心をお持ちくださいました方々には、大変申し訳ありませんが、何...
オダギ秀写真展「旅の途中2022秋」中断のお知らせ
先日より開催しておりましたボクの写真展「旅の途中2022秋」は、コロナ関連の諸般の事情が起こりまして、11月23日かぎりで中断いたしました。ご関心をお持ちくださいました方々には、大変申し訳ありませんが、何卒お許しいただきたく存じます。申し訳ございません。なお、ボク、オダギは、何ら問題なく、元気に次回を期しております。
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2022-11-23T23:37:00+09:00
オダギ 秀
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オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820835
オダギ秀写真展「旅の途中2022秋」のお知らせ
オダギ秀写真展「旅の途中・2022秋」を開催します。
ボクの、とてもささやかな写真展「旅の途中」は、今回で18回となります。
一方、ギャラリーふくろうさんで毎年開催させていただいていたボクの写真展「野仏巡礼」は、諸般の事情で、今後、開催が難しくな...
オダギ秀写真展「旅の途中・2022秋」を開催します。
ボクの、とてもささやかな写真展「旅の途中」は、今回で18回となります。
一方、ギャラリーふくろうさんで毎年開催させていただいていたボクの写真展「野仏巡礼」は、諸般の事情で、今後、開催が難しくなりました。そこで今回は、「野仏巡礼」の一部を、この「旅の途中」展に含ませていただき、開催することといたしました。
辛い別離など色々ありますが、ボクの旅は、まだまだ続けるつもりです。
心を込めて、2022年秋の、人生の旅の途中のショットを送ります。よろしかったらご来場いただきたく存じます。
オダギ秀写真展「旅の途中・2022秋」
時 : 2022.11.20 sun.〜11.27 sun. 10:30ー16:00
会場 : Cafe & Gallery ロダン
つくば市高野台3-15-35 電話 029-836-3311
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2022-11-16T23:56:00+09:00
オダギ 秀
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オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820834
同行。
虚空蔵堂の近くに、ちいさな大師堂があった。
覗いてお大師さまに、同行していただけますか、と問うと、
わしも疲れとるで、と答えられた気がする。
ひなたしみじみ石ころのやうに 種田山頭火
虚空蔵堂の近くに、ちいさな大師堂があった。
覗いてお大師さまに、同行していただけますか、と問うと、
わしも疲れとるで、と答えられた気がする。
ひなたしみじみ石ころのやうに 種田山頭火
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石仏巡礼
2022-11-09T23:56:00+09:00
オダギ 秀
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オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820833
虚空蔵堂。
近くの虚空蔵堂を訪ねた。
虚空蔵尊は、知恵や知識を授けてくださるそうだ。
過ぎた日に願った人々の絵馬が、微かな秋風のなかにいた。
通り掛かったウォーキングするご夫婦に、このお堂のことを訊ねようとしたら、
堂の名も知らぬらしく、首傾げて過ぎて行っ...
近くの虚空蔵堂を訪ねた。
虚空蔵尊は、知恵や知識を授けてくださるそうだ。
過ぎた日に願った人々の絵馬が、微かな秋風のなかにいた。
通り掛かったウォーキングするご夫婦に、このお堂のことを訊ねようとしたら、
堂の名も知らぬらしく、首傾げて過ぎて行った。
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Diary
2022-11-08T23:06:07+09:00
オダギ 秀
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オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820832
オダギ秀写真展のお知らせ
オダギ秀写真展「旅の途中・2022秋」を開催します。
ボクの、とてもささやかな写真展「旅の途中」は、今回で18回となります。
一方、ギャラリーふくろうさんで毎年開催させていただいていたボクの写真展「野仏巡礼」は、諸般の事情で、今後、開催が難しくな...
オダギ秀写真展「旅の途中・2022秋」を開催します。
ボクの、とてもささやかな写真展「旅の途中」は、今回で18回となります。
一方、ギャラリーふくろうさんで毎年開催させていただいていたボクの写真展「野仏巡礼」は、諸般の事情で、今後、開催が難しくなりました。そこで今回は、「野仏巡礼」の一部を、この「旅の途中」展に含ませていただき、開催することといたしました。
辛い別離など色々ありますが、ボクの旅は、まだまだ続けるつもりです。
心を込めて、2022年秋の、人生の旅の途中のショットを送ります。よろしかったらご来場いただきたく存じます。
オダギ秀写真展「旅の途中・2022秋」
時 : 2022.11.20 sun.〜11.27 sun. 10:30ー16:00
会場 : Cafe & Gallery ロダン
つくば市高野台3-15-35 TEL.029-836-3311
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2022-11-08T01:53:30+09:00
オダギ 秀
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オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820831
穴地蔵。
崖の横穴に、地蔵尊がおった。
種田山頭火
のぼりつくして石ほとけ
しみじみ晴れて風ふく一人
崖の横穴に、地蔵尊がおった。
種田山頭火
のぼりつくして石ほとけ
しみじみ晴れて風ふく一人
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石仏巡礼
2022-11-05T23:55:00+09:00
オダギ 秀
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オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820830
白いヘブン。
ヘブンリーブルーという朝顔が好きで育てている。
淡い空色の花なのだが、今日、白いヘブンが咲いているのを見つけた。
白いヘブンなんて初めてだ。こんなこともあるのだろうか。
すべて青い花のなかで、ひとつだけ白く咲くヘブンに、妙に共感する。
ヘブンリーブルーという朝顔が好きで育てている。
淡い空色の花なのだが、今日、白いヘブンが咲いているのを見つけた。
白いヘブンなんて初めてだ。こんなこともあるのだろうか。
すべて青い花のなかで、ひとつだけ白く咲くヘブンに、妙に共感する。
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Diary
2022-10-27T22:59:10+09:00
オダギ 秀
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オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820829
二合庵。
たった五年前のことだが、ボクは鎌倉に、敬愛する故・元市長の旧宅を訪ねた。
そこはちょっとした山上にあったから、足を痛めていたボクは、そこに昇るのに二ヶ月トレーニングし、着いた時には門の前に座り込み、休まねばならなかった。
間口二間ほどのその家は...
たった五年前のことだが、ボクは鎌倉に、敬愛する故・元市長の旧宅を訪ねた。
そこはちょっとした山上にあったから、足を痛めていたボクは、そこに昇るのに二ヶ月トレーニングし、着いた時には門の前に座り込み、休まねばならなかった。
間口二間ほどのその家は、清貧に暮らした僧、良寛師の五合庵より、もっと慎ましくしようとしたのだろう、二合庵と呼んでいた。
しあわせをもとめぬことがしあわせに生きることだと老いて気づけり 小島寅雄
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Diary
2022-10-09T23:54:00+09:00
オダギ 秀
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オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820828
蝉しぐれ。
郊外の古刹の境内に入ると、こんもりした樹木から、蝉のしぐれが降って来た。
傍らの水琴窟が奏でる水音が、ひときわ涼しく感じるような蝉の声に聴きいっていると、
近くに、やはり蝉しぐれに耳傾けているらしい地蔵尊がおったので、黙礼だけをそっと送った。
郊外の古刹の境内に入ると、こんもりした樹木から、蝉のしぐれが降って来た。
傍らの水琴窟が奏でる水音が、ひときわ涼しく感じるような蝉の声に聴きいっていると、
近くに、やはり蝉しぐれに耳傾けているらしい地蔵尊がおったので、黙礼だけをそっと送った。
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石仏巡礼
2022-09-18T22:14:18+09:00
オダギ 秀
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オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820827
カマ太郎。
カマキリのカマ太郎と言う。
ボクはカマキリのことをよく知らないから、雄なのか雌なのか判らない。勝手に雄と決めて、カマ太郎と名付けた。初めて出会った頃は、もっと痩せていて、少し小さかった気がする。
もう何週間も前からになるが、ボクが朝顔やコスモス...
カマキリのカマ太郎と言う。
ボクはカマキリのことをよく知らないから、雄なのか雌なのか判らない。勝手に雄と決めて、カマ太郎と名付けた。初めて出会った頃は、もっと痩せていて、少し小さかった気がする。
もう何週間も前からになるが、ボクが朝顔やコスモスに夕方水を遣ると、必ず葉蔭から出てくる。毎日必ずなので、ボクも『カマタロ、カマタロ」なんて呼びながら水を遣る。可愛いもんだ。
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Diary
2022-08-16T23:58:00+09:00
オダギ 秀
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オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820826
当てのない日々。
暑さを避け、やっと夕方6時過ぎてから、朝顔やコスモスに水を撒いた。
無花果の枝に、蜘蛛が破れた巣を張り、やり切れなさそうに、当てのない獲物を待ち続けている。
生き残つたからだ掻いてゐる 種田山頭火
暑さを避け、やっと夕方6時過ぎてから、朝顔やコスモスに水を撒いた。
無花果の枝に、蜘蛛が破れた巣を張り、やり切れなさそうに、当てのない獲物を待ち続けている。
生き残つたからだ掻いてゐる 種田山頭火
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Diary
2022-07-31T23:59:00+09:00
オダギ 秀
JUGEM
オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820825
こらえて。
隅の地蔵尊を見ていたら
なぜか、昔の唄を思い出した。
五所川原の日々 / 三上寛
https://www.youtube.com/watch?v=GhlPpitB4xk
隅の地蔵尊を見ていたら
なぜか、昔の唄を思い出した。
五所川原の日々 / 三上寛
https://www.youtube.com/watch?v=GhlPpitB4xk
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石仏巡礼
2022-06-23T23:57:00+09:00
オダギ 秀
JUGEM
オダギ 秀
-
http://blg.pm5.jp/?eid=820824
ああ綺麗な住宅。
この先に、あのおばあちゃんの家があったなと、何年かぶりの田舎道を進むと、
その茅葺きの家はなくなっていて、そこには、若い人が住んでいるらしいモダンな綺麗な住宅が建っていた。
そりゃそうだ、おばあちゃんだっていつまでも元気なわけないし、
なんて思...
この先に、あのおばあちゃんの家があったなと、何年かぶりの田舎道を進むと、
その茅葺きの家はなくなっていて、そこには、若い人が住んでいるらしいモダンな綺麗な住宅が建っていた。
そりゃそうだ、おばあちゃんだっていつまでも元気なわけないし、
なんて思っていたら、その家の向かいの畑端に、何気ない顔をして地蔵さんがおった。
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石仏巡礼
2022-06-20T23:56:00+09:00
オダギ 秀
JUGEM
オダギ 秀
-
http://blg.pm5.jp/?eid=820823
天狗の山。
じつは、
この空の下には、江戸時代、十三の天狗が棲んでいたという山がある。
低い山なのだが、
天狗が修行するにはうってつけの崖や深い樹林があって、今も石祠がある。
ボクはこの山で、
雨の有り難さ、風の恐ろしさを知ったし、闇の怖さも知った。陽の光...
じつは、
この空の下には、江戸時代、十三の天狗が棲んでいたという山がある。
低い山なのだが、
天狗が修行するにはうってつけの崖や深い樹林があって、今も石祠がある。
ボクはこの山で、
雨の有り難さ、風の恐ろしさを知ったし、闇の怖さも知った。陽の光に喜ぶことを知った。
眼に見えぬものを信じない大切さも、信じる大切さも学んだ。
天狗は、いるほうがいいと知った。
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Diary
2022-06-13T22:02:06+09:00
オダギ 秀
JUGEM
オダギ 秀
-
http://blg.pm5.jp/?eid=820822
岩。
渓流を見ていて、
激しい流れにも、しっかりと流されないでいる岩はいいなあ、と呟いたら、
傍にいたオッチャンが、
ありきたりなこと言わんでくれ、と不満そうな声をあげた。
ふいに初夏の風が襟元を抜ける。色はない。
渓流を見ていて、
激しい流れにも、しっかりと流されないでいる岩はいいなあ、と呟いたら、
傍にいたオッチャンが、
ありきたりなこと言わんでくれ、と不満そうな声をあげた。
ふいに初夏の風が襟元を抜ける。色はない。
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Diary
2022-06-09T23:55:00+09:00
オダギ 秀
JUGEM
オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820821
勢至菩薩。
径に迷って山道を抜けようとしていたら、鬱蒼とした木立の下に、勢至菩薩さんが寝ておった。
延享と刻銘してあるから、二百八十年ほども昔の建立らしい。そりゃあ、くたびれて寝るよ。
でも、そんな過去の人たちは、この菩薩さんに、どれほど願いを込めたのだろ...
径に迷って山道を抜けようとしていたら、鬱蒼とした木立の下に、勢至菩薩さんが寝ておった。
延享と刻銘してあるから、二百八十年ほども昔の建立らしい。そりゃあ、くたびれて寝るよ。
でも、そんな過去の人たちは、この菩薩さんに、どれほど願いを込めたのだろうか。
どんな願いだったのかは判らないけど、気持ちは判る気がする。合掌。
おや、ここでも今ごろ、ウグイスの声。
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石仏巡礼
2022-06-05T23:56:00+09:00
オダギ 秀
JUGEM
オダギ 秀
-
http://blg.pm5.jp/?eid=820820
ぼっち地蔵菩薩。
集落の隙間のような同じ径を何度も辿り、やっとたどり着いた古刹の山門を入ろうとして、
傍らの灌木のなかに、お顔も定かでない地蔵菩薩がおわすのに気付いた。
立派な山門だけが残る参道を行くと、灌木の枝葉に隠れるようにしていた地蔵尊の孤独が
沁みるよう...
集落の隙間のような同じ径を何度も辿り、やっとたどり着いた古刹の山門を入ろうとして、
傍らの灌木のなかに、お顔も定かでない地蔵菩薩がおわすのに気付いた。
立派な山門だけが残る参道を行くと、灌木の枝葉に隠れるようにしていた地蔵尊の孤独が
沁みるような気がした。
トタン葺きの本堂の前には三、四匹の猫がたむろしていたが、
ちょっとこちらを見ると、つまらなそうにどこかに移った。
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石仏巡礼
2022-06-04T23:57:00+09:00
オダギ 秀
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オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820819
お大師さん。
おや、こんなところにお大師堂が、と、細い山道を昇る傍らに、トタン葺きの小さな大師堂があった。
覗かせていただくと、ご婦人のようなお大師さんがおられた。
どのような縁起なのか訊ねたかったが、向かいのお宅は廃屋のようだ。
いろいろなものを見てこられ...
おや、こんなところにお大師堂が、と、細い山道を昇る傍らに、トタン葺きの小さな大師堂があった。
覗かせていただくと、ご婦人のようなお大師さんがおられた。
どのような縁起なのか訊ねたかったが、向かいのお宅は廃屋のようだ。
いろいろなものを見てこられたのでしょうね、とお大師さんに訊ねたが、ただニコニコしておる。
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石仏巡礼
2022-05-25T23:56:00+09:00
オダギ 秀
JUGEM
オダギ 秀
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http://blg.pm5.jp/?eid=820818
葉蔭。
迷った道を奥に進むと、集落の外れ近くのこんもりとした木立の中に、毘沙門堂があった。
堂周りの薮を覗いていたら、墓標仏のような石仏が、ひっそりと佇んでいた。
錫杖に大きな耳、丸めた頭からすると地蔵尊だろうが、建立当時は、こんなに隠れた佇まいではな...
迷った道を奥に進むと、集落の外れ近くのこんもりとした木立の中に、毘沙門堂があった。
堂周りの薮を覗いていたら、墓標仏のような石仏が、ひっそりと佇んでいた。
錫杖に大きな耳、丸めた頭からすると地蔵尊だろうが、建立当時は、こんなに隠れた佇まいではなかったろう。子どもたちが、周囲をはしゃいでいたかも知れない。覆った枝をそっと除けてみた。それでも、射し入る光は弱い。
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石仏巡礼
2022-05-24T23:56:00+09:00
オダギ 秀
JUGEM
オダギ 秀