NEXT HORIZON・Shu Land Annexフォトギャラリーブログ・オダギ秀の眼差しとモノローグ。

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名残り。 23:55




ふと見上げた窓には、まだ今年の名残りがあった。
間もなく外すのだろうが、時の流れを惜しむ気がして、厭ではない。
二、三日前だろうが何十年も前だろうが、最近は、過ぎた時がたまらなく愛おしい。
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芽バス。 23:54




風邪気味で寝込んでいたら、ハス農家している写真の友だちが、穫れたての芽バスをどっさり届けてくれた。ボクの芽バス好きを覚えていてくれたのだ。
ハスの第一節を芽バスと言うが、ハスの大産地のこちらでも、芽バスは思うようには手に入らない。柔らかく生でも食べられ栄養価が高い。サラダなどにもってこいだ。いい年の暮れになりそうだと、元気が出た。
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背中。 23:53




いくつもの背中が腰を下ろしている。古い町を撮りに来た写真グループらしい。
背中が、何か話しているように思える。
もう少し、休んでいてもいいんじゃないか、とか。
やっとここまで来たんだ、そろそろ行った方がいいさ、とか。
目標なんてあったっけ、どちらに行けばいいのかな。どこから来たのかな、とか。
今だよ、いま。今、何をしようか。どこへ行こうか。地図なんてなかったし、これからもないさ、とか。
たいしたものを背負って来たんじゃないが、軽いとも思えない、とか。
みんな、旅の途中なんだね。
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鳥居。 23:53




街の隅。おや、こんなところにお稲荷さんがあるのかな、と覗いてみると、壊れかけた鳥居と小さな社があった。
守ってくださいと願うより、こちらが守ってやりたくなるようなお稲荷さん。こんにちは。
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のぼり。 23:54




小貝川にかかる大きな堰を見に行こうと走っていたら、川辺りの神社で、いかにも古色たっぷりの大きな幟を倒そうとしていた。250年以上も前から行われて来た、川の氾濫を防ぐための水神祭が終わるところだった。
幟を支える、自然を畏れ敬った男たちに、つい、お疲れさんでした、と声を掛けてしまった。
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絶望。 17:07




久し振りに、仕事場の倉庫にしている部屋に入った。
壁面がガラス張りの部屋の床に、雀が一羽、死んでいた。
窓や扉は閉じられているから、換気口かどこからか紛れ込んで出られなくなり、
ガラスの壁に向かって突進続け、力尽きて、亡くなったのだろう。
見える青空に向かって羽ばたいても、どうしても外に出られず、
絶望しながら床に落ちた雀の気持ちが、離れない。
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旅の途中2017 23:55




とても小さな写真展「旅の途中・2017」を、また開催します。
人生という旅の途中で、眼に触れたシーン、心に残ったシーンを、メモをとるように撮ってきました。今回で13回目となります。
道すがら、お立ち寄りいただければ幸いです。
  オダギ秀写真展「旅の途中・2017」
    2017年10月29日(日)〜 11月3日(金・祝)10:30 --17:30
    Cafe & Gallery ロダン
      (つくば市高野台3-15-35)電話 029-836-3311
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トマト。 23:55




畑に累々と、出荷されずに終わったミニトマトが捨てられている。
その姿を撮りながら、ボクは、朽ちてゆくトマトたちを、気の毒だと思っていた。
だがしかし、秋の風を受けながら午後の光を浴びている彼らを見ていたら,羨ましいような気がしてきた。
一番いい盛りにチヤホヤされて誰かの口に入り、それっきりになってしまうのではなく、
実り、熟し、身体いっぱいに雨風を受け、枯れて果て、大地に抱かれて次の命の糧となる。
いい人生だったね、と思い始めた。
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沢。 16:26




しばらく、水の流れを眺めて過ごした。
流れは緩やかではなかったが、何故か、色々な思い出となった人たちが、緩やかに甦って過ぎて行った。
沢のほとりは、もう、すっかり秋の空気だ。
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隙間。 23:53




道祖神の傍らの巨木の、狭そうな隙間に、着飾った彼女がいた。
どうしてそんなところにいるんですか?、と訊ねようかと思ったが、
人それぞれに事情や好みがあるだろうからと、止めた。
居心地が好いか悪いかは、当人が決めること。
ボクが彼女の立場で問われたとしたら、何と答えようか。
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